詩人エミリー・ディキンスン伝記映画「静かなる情熱 エミリ・ディキンスン(原題:The Quiet Passion)」
十九世紀アメリカの偉大な詩人を二人挙げなさい、と言われたとしよう。最初の一人は躊躇なくホイットマン。おそらく満場一致。そしてもう一人。私はディキンスンと答える。
エミリー・ディキンスンは生前わずか数篇の詩を公表しただけの、限りなく無名の詩人であった。彼女の死後、出版された詩集によりその名が広く知れ渡ることとなる。
目の治療のための滞在や家族旅行を除けば、ほぼアマーストで過ごしていたという彼女は結婚もせず、子供もいない55年の生涯を静かに閉じた。その謎の半生について、彼女は多くを語らない。残された1000篇以上の詩には今日多くの人を惹きつけて離さないその神秘的な香りが漂うのみだ。
今回、彼女の伝記映画が2016年11月から海外で公開されている。この天才詩人について映画化するとは思わなんだ。
彼女は好んで白いドレスを着ていたという。そのドレスに包まれたミステリアスな半生が、どのように映画でつづられているのか、ぜひ観ておきたい。
日本公開は2017年7月下旬~9月予定
公式サイト:映画『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』オフィシャルサイト
邦題『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』
原題『A Quiet Passion』
監督 テレンス・デイヴィス
主演 シンシア・ニクソン
おまけ
主演シンシア・ニクソンのインタビュー動画。彼女は同性婚したことで話題になった。彼女の繊細な女性観がどうディキンスンと結びつくのだろうか。気になるなあ